乃木坂46は4作連続アンダー落ちゼロ!アンダーと選抜の入れ替えは今後ある?

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乃木坂46のシングルの表題曲を歌うメンバーは「選抜(メンバー)」と呼ばれ、「乃木坂の中の乃木坂」といえます。

一方、選抜以外のメンバーは「アンダー(メンバー)」と呼ばれ、両者の活動には小さくない差があります。

乃木坂46はこの選抜とアンダーがシングル毎に入れ替わるため、これが緊張感と新陳代謝を生み、ひいてはグループの成長の源泉となっていましたが、近年は選抜からアンダーへ落ちるケースが少なくなっています。

ということで今回は「乃木坂46の選抜とアンダーの入れ替え」にスポットを当て、そのメリット・デメリットについて検証してみます。

近年の乃木坂46における選抜とアンダーの入れ替え

まず最初に、近年の乃木坂46における選抜とアンダーの入れ替えについて見てみましょう。

乃木坂46には「選抜」と「アンダー」がある

冒頭に紹介したように、乃木坂46には「選抜」「アンダー」という区分けが存在します。

この区分けは、数ヵ月置きにリリースされるCDシングルの「表題曲」においてのみなされます。例えば2022年8月31日にリリースされた30thシングル「好きというのはロックだぜ!」における選抜・アンダーの区分けは以下の通りです。

名前 区分
秋元真夏 選抜 1期生
齋藤飛鳥 選抜
樋口日奈 選抜
和田まあや アンダー
鈴木絢音 選抜 2期生
伊藤理々杏 アンダー 3期生
岩本蓮加 選抜
梅澤美波 選抜
久保史緒里 選抜
阪口珠美 アンダー
佐藤楓 選抜
中村麗乃 アンダー
向井葉月 アンダー
山下美月 選抜
吉田綾乃クリスティー アンダー
与田祐希 選抜
遠藤さくら 選抜 4期生
賀喜遥香 選抜
掛橋沙耶香 選抜
金川紗耶 選抜
北川悠理 アンダー
黒見明香 アンダー
佐藤璃果 アンダー
柴田柚菜 選抜
清宮レイ 選抜
田村真佑 選抜
筒井あやめ 選抜
早川聖来 活動休止中
林瑠奈 アンダー
松尾美佑 アンダー
矢久保美緒 アンダー
弓木奈於 選抜
五百城茉央 未合流 5期生
池田瑛紗
一ノ瀬美空
井上和
岡本姫奈
小川彩
奥田いろは
川﨑桜
菅原咲月
冨里奈央
中西アルノ

現在乃木坂46のメンバーは総勢43人ですが、30thシングルではそのうち選抜は19人、アンダーは13人。5期生11人はまだアンダーに合流していません。

シングルによって選抜の人数は変わりますが、毎回概ね20人前後となっています。ちなみに過去最少は16人、過去最多は22人でした。

そしてこの選抜とアンダーは、シングル毎に入れ替わります。

最近は「選抜からのアンダー落ち」がない

乃木坂46に選抜とアンダーという区分けがある以上、前作アンダーだったメンバーが選抜入りしたり、あるいはその逆に選抜からアンダーに落ちたり、ということがあり得ます。

しかし最近の乃木坂46のシングルでは、「アンダー → 選抜」はあっても「選抜 → アンダー」がありません。

2021年以降に発売された乃木坂46のシングルにおける、選抜とアンダーの入れ替え状況は以下の通りです。

  1. 26th:in (清宮レイ・田村真佑) out:樋口日奈・和田まあや・北野日奈子
  2. 27th:in 樋口日奈(・早川聖来) out:なし
  3. 28th:in 北野日奈子・鈴木絢音(・掛橋沙耶香) out:なし
  4. 29th:in 柴田柚菜(・中西アルノ) out:なし
  5. 30th:in 佐藤楓・金川紗耶・弓木奈於 out:(早川聖来・中西アルノ)

「in」のカッコ内は4期生と5期生ですが、4期生がアンダーに合流したのは2021年9月に発売した28thシングル「君に叱られた」からなので、これ以前に選抜入りした4期生は正確には「アンダー → 選抜」ではありません。

2020年3月に発売された25thシングル「しあわせの保護色」は、1期生・白石麻衣さんの卒業シングルだったこともあって1期生全員が選抜入りしていました。

26thシングルでは、その反動もあって1期生の樋口日奈さん・和田まあやさん、そして2期生の北野日奈子さんが選抜からアンダーに落ちています。

しかし選抜からのアンダー落ちはこれが最後で、27thシングル以降30thシングルに至るまで、選抜からアンダーに落ちたメンバーは1人もいません。

30thシングルで29thシングルで選抜だった中西アルノさんと早川聖来さんが外れていますが、5期生はまだアンダーに合流していないため、中西アルノさんは正確にはアンダー落ちしたわけではありませんし、早川聖来さんは活動休止中ということで、こちらもアンダー落ちはしていません。

ここ最近のアンダー落ちのなさは、乃木坂46にとっては、やや異常事態といえそう。

比較のため、16thシングルから20thシングルまでの選抜とアンダーの入れ替え状況も見てみましょう。

  1. 21th:in 斉藤優里・鈴木絢音・岩本蓮加・梅澤美波 out:寺田蘭世・樋口日奈(・久保史緒里)
  2. 22nd:in 伊藤理々杏・佐藤楓 out:鈴木絢音・岩本蓮加(・久保史緒里)
  3. 23rd:in 鈴木絢音・渡辺みり愛・岩本蓮加・阪口珠美(・北野日奈子・久保史緒里) out:(山下美月)
  4. 24th:in (遠藤さくら・賀喜遥香・筒井あやめ・山下美月) out:鈴木絢音・渡辺みり愛・伊藤理々杏・岩本蓮加・阪口珠美・佐藤楓
  5. 25th:in 中田花奈・樋口日奈・和田まあや out:(筒井あやめ)

2018年8月に発売された21thシングル「ジコチューで行こう!」で、久保史緒里さんは体調不良で活動休止しています。そのため21thのoutはアンダー落ちではありません。22thシングルでの復帰も「選抜 → アンダー」ではありません。

23rdシングルの山下美月さんは、スケジュールの都合でシングルの活動を休止しています。そのためこちらもアンダー落ちではなく、24thシングルでの復帰も「アンダー → 選抜」ではありません。

こうして見てみると21thシングルから25thシングルまでは、26thシングルから30thシングルまでに比べると選抜とアンダーの入れ替えが激しいことがわかると思います。

特に24thシングルでは、山下美月さんのシングル活動復帰、4期生から遠藤さくらさん・賀喜遥香さん・筒井あやめさんが初選抜入りがあった反面、2期生の鈴木絢音さんと渡辺みり愛さん、3期生の伊藤理々杏さん・岩本蓮加さん・阪口珠美さん・佐藤楓さんの6人が選抜からアンダーに落ちています。

それぞれの状況が異なるため単純比較はできませんが、25thシングル以外はシングルが発売される度にアンダー落ちが発生していたことがわかります。

乃木坂46で「アンダー落ち」がなくなった理由とその影響

ではなぜ、近年の乃木坂46では「アンダー落ち」がなくなったのでしょうか?
ここからは乃木坂46のシングルでアンダー落ちがなくなった理由と、その影響について考えてみます。

選抜常連メンバーの大量卒業で選抜が自然減となった

27thシングルから30thシングルまでの間にアンダー落ちがいないのは、この間に選抜常連メンバーが大量に卒業しているからだと思われます。

26thシングル発売日以降にグループを卒業したメンバーは、以下の通りです。

名前 卒業日
堀未央奈 2期生 2021年3月28日
松村沙友理 1期生 2021年7月13日
伊藤純奈 2期生 2021年8月31日
渡辺みり愛 2期生 2021年8月31日
大園桃子 3期生 2021年9月4日
高山一実 1期生 2021年11月21日
寺田蘭世 2期生 2021年12月12日
生田絵梨花 1期生 2021年12月31日
新内眞衣 2期生 2022年2月10日
星野みなみ 1期生 2022年2月12日
北野日奈子 2期生 2022年4月30日
山崎怜奈 2期生 2022年7月17日

この時期に卒業したメンバーの多くが選抜常連だったことがわかります。

そのため、あえて選抜からアンダーにメンバーを落とさずとも選抜の数は自然に減っていったわけです。

そして、26thシングルが発売された頃には4期生が加入から約3年が経過しており、多くのメンバーが選抜での活動にも耐えうる十分な人気とスキルを備えていました。

これが「1期生・2期生の選抜常連が卒業で選抜から抜ける → その穴を4期生が順番に埋める」という現在の状況を生み出しています。

一方で、20thシングル発売日以降から25thシングル発売日までの間に卒業したメンバーは以下の通りです。

名前 卒業日
生駒里奈 1期生 2018年5月6日
斎藤ちはる 1期生 2018年7月16日
相楽伊織 2期生 2018年7月16日
若月佑美 1期生 2018年11月30日
能條愛未 1期生 2018年12月15日
川後陽菜 1期生 2018年12月20日
西野七瀬 1期生 2018年12月31日
衛藤美彩 1期生 2019年3月31日
伊藤かりん 2期生 2019年5月24日
斉藤優里 1期生 2019年6月30日
桜井玲香 1期生 2019年9月1日

人数こそそう変わりはありませんが、選抜常連が少ないです。

この頃には2016年9月に加入した3期生が十分に成長していましたが、選抜から抜けるメンバーの分を補うだけでは新陳代謝を行うことができなかった上、4期生の中で実力のあるメンバーの選抜入りが始まったため、1期生から3期生までを巻き込んだ激しい入れ替わりが行われたものと考えられます。

アンダー落ちがなくなったことのメリット・デメリット

選抜からアンダーに落ちるメンバーがいなくなったことは、乃木坂46に様々なメリット・デメリットをもたらしています。

まずメリットですが、アンダー落ちがいなくなったことは、1度ついたファンを長く引っ張ることにつながります。

選抜に入れば露出が増え、メンバーに新たなファンがつく可能性があります。

また、一見の人が乃木坂46を見る度にほぼ同じメンバーの顔ぶれになるので、世間にとっての乃木坂46のイメージが固定しやすくなる点もメリットといえそうです。

逆にデメリットとしては、アンダー落ちがなくなることによって生じる「選抜固定化」や、「新人順送り選抜」があまりに定着してしまうと、これによってメンバーの慢心生じることが考えられます。

かつてのように選抜とアンダーの行き来が多ければ、特に3列目のメンバーは「油断していたらアンダーに落ちるかも」という緊張感があったと思いますが、アンダー落ちがなくなると、複数回連続で選抜に入れば「もう大丈夫だろう」と慢心する可能性も。

特に4期生は、ことごとく「おそらく次はきっとあの人」というメンバーが入り続けています。これはメンバーにとってもある程度同じと思われ、慢心を生む余地が生まれやすいでしょう。

さらに、アンダー常連メンバーの意識低下があります。

30thシングルでは佐藤楓さんが久々の選抜入りを果たし、アンダー常連メンバーにとっては希望の光となりました。

しかし同じ3期生の伊藤理々杏さんや阪口珠美さんは中々選抜復帰ができていませんし、中村麗乃さん・向井葉月さん・吉田綾乃クリスティーさんにいたっては加入から6年以上が経過しても未だに選抜入りが叶っていません。

これらのメンバーの意識が下がると、選抜入りを諦めて卒業してしまう可能性があります。

しかし彼女たちは、乃木坂46を縁の下で支える重要なメンバー。選抜メンバーに何かがあれば即代打に立つことができますし、アンダーライブが興行的に成り立つのも彼女たちのパフォーマンスがあってこそです。

また、歌やダンスのスキルのみならず、乃木坂46にとって連綿と受け継がれる伝統を後輩たちに継承していくという重要な役目も担っていると思われます。

アンダー常連メンバーの選抜入りの希望を絶ってしまうような状況は、乃木坂46にとっては大きな損失になりそうです。

アンダー落ちの危機感がグループを活性化させる!

ということで今回は、近年の乃木坂46の選抜メンバーのセレクションでアンダー落ちがなくなったことについて、過去の事例と比較した上でその理由とメリット・デメリットについて考えてみました。

2022年2月に加入した5期生は、過去最高のポテンシャルを備えているといわれていますが、加入から半年以上が経過して、数人のメンバーがその片鱗を発揮しつつあります。

早ければ31thシングルで、遅くとも33thシングルまでには確実に5期生が選抜に合流してくると思われ、そうなると選抜枠が22人程度まで拡大したとしてもアンダー落ちが出てくるかもしれません。

しかし、このような「計算できるアンダー落ち」ではなく、限られた枠を争った結果生じるアンダー落ちの危機があった方が、グループは活性化すると思います。

現在の選抜発表は誰でもある程度結果が読めるものですが、かつてのように、ピリピリとした緊張感の伴う選抜発表が戻ってくることを期待したいものです。

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